観天望気とは、自然現象や生物の行動から天気の変化を予測すること。正直言ってこの言葉は知らなかったが、私が小中学校時代を過ごした漁村にも祖父母から聞いた天気の経験則は確かにあった。
行政にも観天望気はある。「人事を見れば組織力がわかる」という経験則だ。巷間言われる「お友達内閣」は執行機関の内部から崩壊する。財務省の公文書改ざんなどは公務員経験者からすればもってのほかの事件である。地方自治体にもある。人事権を握っている上層部がよく知った人物を部下に呼び戻す例だ。上層部からすると自分のミッションを無難にこなすため、部下からすると次のステップのためというのが大義名分だろうが、いささか疑問である。この「ふるさと人事」が横行すると上司は部下任せで勉強せず、部下は従来通りを踏襲して事務改善は進まない。さらには若手が幅広い業務経験を踏まないことにより将来的に人材不足をもたらす。
行政内部の上層部には決して自己保身に走ることなく組織全体の活性化を図ってほしい・・・これが私の観天望気である。
「夕焼けの次の日は晴れ」
(札幌市内の夕景)